「セックスレス」と聞くと、どこか重たく、そして人には話しづらい問題に感じるかもしれません。しかし、実は多くの夫婦がこのテーマに直面しており、決して珍しいことではありません。
そして、“セックスがない”こと自体が問題なのではなく、それについて話せず、向き合えず、すれ違いが続くことこそが大きな課題なのです。
この記事では、夫婦関係の専門家や心理カウンセラーの視点を参考にしながら、セックスレスの背景、向き合い方、そして関係を見直すヒントを解説します。
なぜセックスレスになるのか?
日本性科学会の調査によれば、結婚後3年以上経った夫婦のうち、およそ半数以上がセックスレス状態にあるというデータもあります。
その背景には、以下のような理由があると専門家は語ります:
- 出産・育児による身体的・精神的な変化
- 仕事や家事で心身が疲弊し、性欲が湧かない
- 加齢やホルモンバランスの変化
- 性の価値観の違いや、過去のすれ違い
- コミュニケーション不足からくる“心の距離”
つまり、セックスレスは夫婦の心の状態を映す鏡とも言えるのです。
「レス=悪いこと」ではない
セックスレスと聞くと「関係が冷めている」「もう愛がない」と感じる人も多いかもしれません。
しかし専門家の多くは、「無理に“あるべき”という基準を押し付けないことが大切」と話します。
ふたりが納得しているなら、レス状態でも問題ではないのです。
大切なのは、どちらか一方が「つらい」「寂しい」と感じているのに、もう一方が無視している――その“不均衡”に気づくことです。
向き合うためのステップ
1. まずは“話す”ことから始める
セックスの話題は非常にデリケート。でも、黙ったままでは何も変わりません。
「最近ちょっと寂しいなと思っていて」「話したいことがあるんだけど…」など、柔らかく切り出すことがポイントです。
2. 相手を責めず、自分の気持ちを伝える
「なんでしてくれないの?」ではなく、「私はこう感じている」「こうなれたら嬉しいな」と、自分の感情として伝えることで、相手も防御的になりにくくなります。
3. いきなり“行為”を求めず、まずはスキンシップを
触れ合うこと、笑い合うこと、隣に座ること…
小さな温もりの積み重ねが、心の距離を縮めてくれます。
4. 専門家に相談するのも選択肢
話し合いが難しいと感じたら、夫婦カウンセラーや性の専門家に相談するのもおすすめです。
第三者を交えることで、お互いの本音がスムーズに引き出されることもあります。
「性」は、関係の“結果”でもある
あるカウンセラーは、「セックスは愛情のバロメーターではなく、“関係の結果”として現れるもの」だと語ります。
つまり、普段の会話や触れ合い、信頼関係が満たされていれば、自然と性も前向きに捉えられるようになるのです。
まとめ
セックスレスは、特別な夫婦だけの問題ではありません。多くの人が経験し、悩み、そして乗り越えています。
「私たちはどうしたいのか?」「どんな関係を築いていきたいのか?」
それを考え、話し合い、少しずつ歩み寄ること。それこそが、“ふたりらしい関係”を築くための大切な一歩になるのです。
焦らず、比べず、無理せず。それでも“向き合う勇気”を持つことが、未来の関係を変えていく鍵になるはずです。