結婚してよかったことって何?何が変わった?

64歳男家族が増えた結婚は楽しい

私は、51歳まで、独身であった。
今まで、それなりに彼女はいたし、結婚なんて、時期がくればすぐできると思っていた。
若いころは、本命がいても、ちょこちょこ浮気もしていたが、大体が、本命の彼女とは、別れても数ヶ月で次の彼女が見つかっていた。

ところが、40代に入ったころから、その流れが止まってしまった。
友人に話すと、モテ時期とモテない時期があって、心配することはない・・と慰めてくれたが、浮気はあっても、本命が不在という時期が続いていた。
母が亡くなり、父一人では、痴呆の傾向がみられていたので、不安があった。
3年後、会社を辞め、父の元に戻ってきた。
皮肉にも、こんな決断を出来たのは、結婚はもちろん、彼女もいなかったからなのかもしれない。
故郷に戻ってきて、暇な時間に会うのは、高校の友人達である。
その中に、今の妻がいた。
DVの夫と別れ、3人の子供を育て上げた。
それまでにも、色々と電話で相談を受けたりもしていたが、恋愛感情はなかった。
それが戻ってきて会うたびに変わってきた。
SEXができたことも、関係があったのかもしれないが、会う頻度は、多くなっていた。
彼女はその時、旅館の仲居をしており、旅館の寮に住んでいた。
仕事はきつく、辞めたいが、住む場所を見つける時間もないというので、家に来たら・・ということで、父と私と彼女の、3人暮らしが始まった。
その頃から、結婚を意識していた。
別段、結婚をしなくてもいいのだが、どうせ一緒に暮らしているのなら、税金的には、結婚をした方が得だった。
しかし、長女が独り身だったので、結婚式の時、母親が別姓だったったらかわいそうかな・・と考え、長女が結婚するまで、結婚届は出さなかった。
それから3年後、結婚の運びとなった。
結婚式を挙げることもなく、ただ届けを出すだけだったが、なんとなく落ち着いた気持ちになったのを覚えている。
結婚記念日は、どうせ覚えられないと思っていたから、何かの祭日がいいと考えた。
昔の体育の日に、役場に届けた。
届けたが役場は休日で休みで、守衛の人が、責任をもって届けておきます・・との、味気のないものだった。
その後二人で、寿司を食いに行った。
それから・・いや、それ以前からも、彼女の子供達とは交流があったが、結婚したことにより、その回数が増えた、末っ子の次女は、実家と言って、頻繁に来ることも多かったし、長女は、すったもんだの末、離婚。
親権争いで、私が一役買い、勝ち取った。
半月ほど、孫ともども、家にいた。
長男は関西にいたため、お盆とか正月とかしか会えないが、3人、そして今は4人で、帰ってきてくれてる。
十年前、ちょっとお金が入ったので、家族全員で、沖縄旅行をした。
結婚をしてよかったこと・・それは、家族が増えたこと。
いろんな問題もあるけれど、何がいいか、みんなで考えたり、動いたり・・それが、嬉しい。
孫4人は、私とは血がつながっていないことを、いつか知るのかもしれないが、今は、じぃじと言って、素敵な笑顔を見せてくれる。
50代での結婚の確率は、数パーセントとのこと。
それをはねのけての結婚には、後悔はない。
孫に、じぃじとは血がつながっていない・・と言われた時、私はこう答えようと思っている。
”それが、どうした!”・・血のつながりは、そんなに意識していない。
私は、彼女、彼、そして孫たちの、父であり、祖父である。